生後9ヶ月の赤ちゃん

生後9ヶ月
平均身長 | 平均体重 | |
---|---|---|
男の子 | 67.4~76.2cm | 7,160~10,370g |
女の子 | 65.5~74.5cm | 6,710~9,850g |
- 「はいはい」はスピードアップし、「つかまり立ち」をする赤ちゃんも。
- 「ばばば」「ぶぶぶ」など、唇を上手につかって言葉を発するようになります。
- 一人遊びもできるようになり、音楽に合わせて体をゆらゆら、腰をフリフリ。
- 離乳食は3回食へ。
- 後追いがはじまる赤ちゃんも。
- 歯が生えはじめる赤ちゃんも。
- 9~10ヶ月健診
「はいはい」や「つかまり立ち」できるようになると、遊びの幅も行動範囲もぐんと広がりますので、今まで以上に安全対策には注意が必要となります。指先の動きも器用になり、小さいものをつまめるようになります。また、つかんだものは何でも口に入れてしまうので、誤飲や窒息などの事故を防ぐためにも、赤ちゃんの手の届くところに危険なものがないか、必ず確認しましょう。
月齢が進むにつれて体格や性格には個人差が出てきます。「平均より大きい」「他の赤ちゃんより小さい」「歯が生えてこない」など、ママは心配になるかもしれませんが、元気で機嫌がよく、母子手帳の 身体発育曲線グラフの 成長曲線 のカーブにそって成長しているなら、帯からはずれていても心配ありません。
運動の発達についても、おすわりやはいはいができるようになる時期が早い赤ちゃん、のんびりな赤ちゃんと個人差があります。また、よく笑う子、あまり笑わない子、おとなしい子、活発な子などそれぞれです。みんな生まれたときから「個性=その子らしら」をもっているのですから、ちがっていて当たり前。子育てに関する悩みや心配の原因の多くが、他の赤ちゃんや上の子と比べてしまうことです。みんな個人差があり、その個人差を「個性=その子らしら」と受け止めることで、子育ての悩みを軽くすることができると思いますので、ママはその子の個性を受けとめ、おおらかな気持ちで見守り、自信をもって赤ちゃんを育てましょうね😊
「はいはい」はスピードアップし、「つかまり立ち」をする赤ちゃんも

この時期になると、ほとんどの赤ちゃんが支えなしでひとりで上手にすわっていられるようになり、「はいはい」もスピードアップ。はいはいの仕方には個人差があり、ひじで前へ進んだり、片方の腕や足だけを使って進んだり、四つん這いから、ひざを浮かせてお尻を高く持ちあげ、足をつかって進む「高ばい」など、スタイルはさまざまです。また、つかまり立ちができるようになる赤ちゃんも増えてきます。つかまり立ちができても最初は不安定で、しりもちをついたり、バランスを崩して転ぶこともありますので注意が必要です。はいはいでも、勢いあまって頭をゴツン!などはよくあることなので、角がとがった家具など危険な箇所は、コーナーガードをやクッションをつけ、フローリングの床にはマットを敷くなどして安全対策をとりましょう。
「寝返り」「おすわり」「はいはい」など運動の発達について、育児書などに書いてある時期や順番は目安であって、そのとおりできるようになるとは限りません。「おすわりはできるのに、寝返りはまだ」という赤ちゃんもいれば、「はいはいはしないのに、つかまり立ちをはじめた」という赤ちゃんも。赤ちゃんの運動の発達は頭から足のほうへと進み、「首すわり→おすわり→歩行」と進んでいきます。その途中に寝返りやはいはいがあり、この二つは順序が違ったり、スキップしてもあまり問題ありませんので心配しすぎないようにしましょう😊
「ばばば」「ぶーぶ」など、唇を上手につかって言葉を発するようになります

「ばばば」「ぶーぶ」「まんま」など、まだちゃんとした言葉にはなっていませんが、唇を上手につかって一生懸命に言葉を発する赤ちゃんも見られます。赤ちゃんはママの発した言葉のリズムや高低をまねて声を出しますから、どんどん話しかけてあげましょう。「まんま食べようね」と話しかけ、赤ちゃんが「まんま」らしき言葉をまねて返したら、「そう、まんまだね。おいしいね。」といったように、赤ちゃんにたくさん話しかけてあげましょう。また、大人のしぐさのまねもするようになり、「バイバイ」と手を振るしぐさをまねたり、「パチパチ」と拍手や、「バンザイ」と両手を上げたりする赤ちゃんも。
赤ちゃんがまねしやすい動作をたくさん見せて、たくさん話しかけて、楽しく一緒に遊びましょう😊
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一人遊びもできるようになり、音楽に合わせて体をゆらゆら、腰をフリフリ♪

はいはいをして自分で移動できるようになり行動範囲がぐんと広がると、ひとりであっちこっちと移動しながら遊ぶようになります。音の出るおもちゃや動くおもちゃを喜び、少しの間はおもちゃに興味を集中させて、一人遊びができるようになってきます。 好奇心旺盛な赤ちゃんにとって、おもちゃだけでなく、手の届くところにあるものは何でも好奇心の対象になります。 静かだなーと思っていると、ひそかにいたずらしていることも。新聞や本を破いたり、ティッシュの箱から中身をすべて引っ張り出したり、本棚から本を出しカバーを外したりしていることも。
この時期になると音楽に合わせて一緒に体をゆらゆらさせたり、つかまり立ちをして腰をフリフリしたり、声を発したりとかわいい姿が見られるようになります。ママやパパも赤ちゃんと一緒にいろいろな音楽を聴いたり、体を動かしたり、赤ちゃんにたくさん歌を歌ってあげましょう。
※ 自分で移動できるようになると、赤ちゃんの行動範囲はぐんと広がりますので、今まで以上に安全対策には注意が必要となります。
家庭内の不慮の事故で亡くなった、0歳児の死亡原因の9割以上が食物や誤飲、ベッドまわりでの「窒息」によるものです。これは病気などとは違って親が未然に防ぐことができます。母子手帳のページにもありますが、赤ちゃんの口は意外に大きなものも入り、直径39mm以下のものは誤飲や窒息のおそれがあります。悲しい事故が起こらないように、赤ちゃんの行動範囲にあるものや、手の届くところをこまめにチェックすることが大切です。
離乳食は順調に進んでいるなら3回食へ

出典:厚生労働省
離乳食は順調に進んでいるなら、3回食へ進めてみましょう。離乳食と離乳食の間は、4時間くらい開けるようにし、3回目の離乳食は18~19時にはあげるようにしましょう。かたさの目安は、赤ちゃんが歯ぐきでつぶして食べられる、バナナくらいのかたさが目安となります。
食べる量が増え、おっぱいやミルクを飲む量が減ってきます。1日に必要な栄養の60~70%を離乳食からとるようになりますので、栄養バランスには気をつけてあげましょう。食後のおっぱいやミルクは、赤ちゃんが欲しがるだけ与えましょう。
この時期になると、体や脳の発達に大切な「鉄分」が不足してきます。栄養バランスに気をつけ、鉄分を多く含んだ食材(レバー、肉、卵、まぐろの赤身、ほうれん草、ひじきなど)を取り入れるようにしましょう。
◎ひじきは細かくきざんで、やわらかく煮たものを与えましょう

「自分で食べたい」という意欲からスプーンに手を伸ばしたり、離乳食に手を入れたりする赤ちゃんも。赤ちゃんが手づかみで食べやすい、やわらかく煮た野菜スティック、スティック状に切った食パン、小さなおにぎりなど、手づかみできるメニューを工夫したり、赤ちゃん用のスプーンを持たせてあげたりと、できるだけ自由にさせてあげましょう。また、食べむらや中だるみ、遊び食べが盛んになる時期でもあります。離乳食を手でかき混ぜたり、わざと握りつぶしたり、こぼしたり。離乳食期は食べものを散らかしたり、服をよごしたりするのは「当たり前」のことです。お食事エプロンを使ったり、テーブルの下にマットやビニールシートを敷くなどの工夫をして、こぼされてもいい環境をつくり、赤ちゃんの「自分で食べたい」の気持ちを大切に育んであげましょう。
食材によってはアレルギーを起こす赤ちゃんもいるので、初めての食材は必ず小さじ1杯からはじめ、症状が出たときに、すぐに診察を受けられるよう、平日の午前中に与えるようにしましょう。
後追いがはじまる赤ちゃんも
「ずりばい」や「はいはい」など、自分で移動できるようになると「後追い」がはじまる赤ちゃんもでてきます。
「後追い」とは、赤ちゃんがママの後をついてまわり、片時もママから離れたくなくなり、ママの姿が見えないと不安で激しく泣いたりすることです。ママはゆっくりトイレへも行けなくなる大変な時期ですが、これも赤ちゃんがママを『自分にとってかけがえのない存在』と認識する成長過程のひとつなので、温かく見守り、トイレへ行くなどママが赤ちゃんのそばから離れるときは、急にいなくなるのではなく、「ママ、トイレに行ってくるね。」「すぐに戻ってくるからね。」など、赤ちゃんに声をかけてから離れ、戻ってきたときは「ほら、ママ戻ってきたよ。」「ママはここにいるよ。」と赤ちゃんをしっかり抱っこして安心させてあげましょう。「後追い」をする時期は、家事をこなすのも大変ですが、できればおんぶをするなどして赤ちゃんを安心させてあげましょう。
後追いも人見知りも「ママが大好き」という気持ちのあらわれですよ😊
虫歯に気をつけましょう

この時期になると、お口の中にかわいい歯がぴょこっと顔を出してくる赤ちゃんが増えてきます。たいてい下の前歯が2本同時に生えてくることが多く、2歳半~3歳ごろまでにゆっくりと生え揃っていきます。
まだ歯ブラシを使う必要はありませんが、離乳食やおっぱい、ミルクの後、とくに夜寝る前には、水でぬらした清潔なガーゼをひとさし指にまきつけ、歯を丁寧に拭いて湯冷ましを飲ませ、口の中を清潔にしてあげましょう。
赤ちゃんの歯が生えはじめる時期は個人差が大きく、生後4ヶ月くらいで生える赤ちゃんもいれば、1歳になってから生えてくる赤ちゃんも。また、下の前歯ではなく上 の前歯から生えてくる場合もあります。歯の生える時期や箇所には個人差がありますので「なかなか歯が生えてこない」「上の歯から生えてきた」など、あまり心配する必要はありません😊
9~10ヶ月健診
9~10ヶ月健診では赤ちゃんの成長、発達が順調であるか、体重、身長、胸囲、頭囲など基本的な身体測定、全身の触診と視診、おすわり、はいはい、つかまり立ちなど運動発達のようす、パラシュート反射の反応や歯の生えぐあいなどをチェックします。また、ばいばいや拍手など、大人の動作をまねするか、などの問診もあります。月齢が進むにしたがって赤ちゃんの成長や発達には個人差が出てきます。はいはいができる赤ちゃんもいれば、まだおすわりが上手にできない赤ちゃんもいます。その子なりの成長ペースがありますので、 あまり心配しすぎないようにしましょう。
健診を受けると、赤ちゃんの発達が順調であるかを確認でき、心配事を相談できます。赤ちゃんのお世話で気になることがあれば、あらかじめ母子手帳などにメモをしておき、健診のときに相談するようにしましょう。
※ 無料で受けられる乳児健診は、自治体によって異なります。任意で乳児健診を受ける場合は、個人で医療機関へ申し込み、費用は自己負担となります。
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