へその緒について
へその緒は自然に取れるまで待ちましょう
へその緒がとれる時期には個人差がありますが、乾燥するにつれ茶色くしなびて固くなり、生後5~14日で自然に取れます。へその緒は自然に取れるまで待ちましょう。
😄へその緒の消毒方法
- 1日1~3回。沐浴の後などに、おへそをやさしく指で広げて、消毒液をたっぷり含ませた綿棒で、へその緒の根元をしっかり消毒しましょう。
- へその緒がとれてからも、おへそが乾燥し、綿棒に汚れがつかなくなるまでは消毒は続けましょう。
【気をつけること】
- へその緒はできるだけ空気にふれているようにしましょう。
- おむつでへその緒がこすれないように、へその緒の下でおむつを折り返してあげましょう。
へその緒から黄色い膿が出ていたり、悪臭がしたり、基部の辺りが赤くただれていたら病気に感染している可能性がありますので、すみやかに小児科医に診てもらいましょう。
※ 沐浴方法、沐浴の仕方については →【沐浴方法・入浴・お風呂】 へ
おへその病気
◎臍炎(さいえん)
臍炎とは、赤ちゃんのへその緒が取れたあと、おへその中に垢(あか)がたまったり、湿疹ができたり、何かでこすれたりして、へその緒が取れたあとの傷口が感染し、おへそとそのまわりが赤くなって腫れる病気です。おへそがじくじくと湿っていたり、においの強い膿や出血がみられることがあります。悪化すると炎症がお腹の中にひろがったり、ばい菌が全身に回って危険な状態になることがありますので、早いうちに小児科や小児外科を受診しましょう。清潔に保つことが最も重要なため、おへその消毒や洗浄、抗生物質の軟膏を塗ったり内服薬で治療します。膿がたくさん出る場合は、外科的にその組織の一部を切開したり切除したりすることが必要になることがあります。
◎臍肉芽腫(さいにくげしゅ)
臍肉芽腫とは、へその緒が取れたあと、おへそがおできのように赤く盛り上がってじくじくしたり、出血したりする病気です。へその緒のなごりが赤い肉のかたまりとして残るためで、一般的には切除したり、硝酸銀で焼いたりして治療しますが、まれになかなら治らないことがあり、その場合は手術で切除することもあります。
おへそのできはじめは、腸管や膀胱とつながっていて、たまに腸管の一部がおへそに残ったり(へそポリープ)、膀胱とのつながりがおへそに残っていることがあります(尿膜管遺残)。これらの場合は臍肉芽腫とは別のもので手術が必要となります。なかなか治らない場合はこれらのことも考えなければいけないので、小児外科を受診しましょう。
◎臍ヘルニア(さいへるにあ)・でべそ
臍ヘルニアとは、いわゆる「でべそ」のことで、泣いたりいきんだりすると、おへそがとび出してくる状態のことを呼びます。おへその下に、お腹の中の腸が出たり入ったりすることが原因で、5~10人に一人の割合で見られます。臍ヘルニアがあっても、健康には問題ありません。ほとんどの臍ヘルニアはお腹の筋肉が発育してくる1~2歳頃までに自然に治ります。約90%が1歳くらいまでに目立たなくなり、2歳では約95%の子が治ります。 指で探って穴の直径が2cm以上あり、大きくなっても治らない時は、小児科医や小児外科医に相談しましょう。
臍ヘルニアがあっても健康には問題ありませんので、手術をするとしても、3歳まで待ってもいいでしょう。